画家のそこんとこ

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何気なく言った言葉でその子の人生が大きく変わる話

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何気なく言った言葉でその子の人生が大きく変わる瞬間があります。

 
あなたにもありませんか?
子供の時大人に言われて嬉しかったこと、悲しかったこと。

 

 
私は絵を描くのが小さい時から大好きで
大人になった今も趣味の1つとして絵を描いています
 
これは最近絵を描いていてふと思い出した話です
 
 

小学生の写生大会

私が小学2年生のときショベルカーを写生するという図工の授業がありました。
 
 
親が自営業のクラスメイトから借りたショベルカーで
鮮やかなオレンジ色の汚れのない綺麗な車体でした。
 
 
こりゃあ描きごたえあるぜ!!なんて子供ながらに思い、張り切って描きました。
 
下書きが終わり次は
いよいよ水彩で色をつけます
 
よーっし!この色にしよー♫
 
ぬりぬり…
 
 
 

男子のよくあるからかい

色も塗り終わり描きおわって満足していた頃、1人のやんちゃ男子が私の描いた絵を覗いてきました。
 
見るや否や
 
 
「うわーなんだこれー変なのー!!
茶色だー!!」
 
それはそれはデカイ声。
やまびこが聞こえてきそうなデッカイ声。笑
 
 
そうなんです。
私はオレンジ色のショベルカーをオレンジ色ではなく
茶色に塗っていたんです
 
 
子供の私は焦って周りを見渡すと
皆はオレンジかそれに近い濃い黄色ばかり。
 
茶色は私しかいませんでした。
 
 
私はなんだか段々恥ずかしくなり
それを言われるまでは満足気だったのに段々と気持ちが沈んでいきました。
 
 
(なんで茶色にしたんだろ…オレンジ塗れば良かった)
(みんなと違うことが恥ずかしい…)
 
恥ずかしくて下を向いていたら
男子のデカイ声に気づいた先生が近づいてきました。
 

先生のエゴ

 

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近づいてきた先生は尋ねてきました

 
『どうしたの?』
 
恥ずかしかった私は終始無言
 
そこでやんちゃ男子が一言
『先生ープリマがオレンジのショベルカー茶色にぬってるー!変だー!』
 
また言われて私はさらに恥ずかしくうずくまりました。
この時私は帰りたいしか頭になかったですw
 
 
そこで先生が私の絵を覗いてきました。
そして一言、
 
 
『人それぞれ色んな見え方があるんだよ
プリマさんには茶色に見えたんだよね?』
 
 
言われた男子はふてくされ、黙ってその場を去っていきました。
そしてそれを聞いた私も黙っていました。
 
 
先生が私を助けてくれた!
という気持ちは確かにありました。
 
 
けど
私はショベルカーが茶色に見えたわけでは決してありません!
ただ茶色に塗りたかったんです
 
 

先生は何故そんなこと言ったのか

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大人になった今思うと

その先生はなにを思って私に
茶色に見えたと言ったのか。
 
本当にそう見えたのだと思ったのか
それとも
 
 
子供の立場になったつもりになり
そんな自分に酔いしれて
茶色に見えたというセリフがでてきたのか
 
 
大人になった私には先生のエゴのように思えてならないのです。
 
 
 
その一件で
人と違ったことをすると周りの人に変におもわれる!
 
と感じた私は
人目を気にして描くようになりました。
絵も対象物を忠実に描き、忠実に色を塗るコトに重点を置くようになりました。
 
 
けど最近までそんなことすっかり忘れていたんです!
 
 
たまたま絵を描いていてそういえばショベルカー描いたな〜と記憶を辿ったらこの一件を思い出しました。
 
おもしろいもんですよね
 
あのとき誰の反応も気にせず自分の感じたままに描き続けていたら
今どんな絵を描く私になっていたのかな?
とつい考えてしまいます。
 
 
大人は理屈をつけたがったりデザイン性を求めたり身につけた技術を使って絵を描いたりしますね。
もちろんそれが悪いとかではなくて、
 
子供の描く絵は無邪気で自由で素晴らしいです!!
 
 
そういえば有名なピカソもこんな言葉を残しています。
 
 
ようやく子どものような絵が
描けるようになった。
 
ここまで来るのに
ずいぶん時間がかかったものだ。
 

 

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周りにいる子供で変わった絵を描いてる子がいたら
是非そのままそっとしておいてください。
 
案外その子の才能を潰すのは
周りの大人である
あなたなのかもしれません…。